運動不足は悪い姿勢になる原因?

悪い姿勢になる原因
tora

はいはい、またまた質問のお手紙が届いています。

mike

はいどうぞ。

???

 子どもの頃から体を動かす事が好きではなく、今も体力はあまりありません。
 私が猫背なのはこの運動不足が原因なのでしょうか。もしそうだとすれば、どのような運動をすれば姿勢は良くなりますか? 

tora

運動不足だと悪い姿勢になりやすいのか、という質問ですね。

mike

お答えしていきましょう。

目 次

運動不足は悪い姿勢の原因となるのか

 確かに運動不足と悪い姿勢の間には、深い関係性があります。その関係には二つのケースがあり、運動不足だった時期によって大体どちらかが決まります。それぞれ簡単に解説しましょう。

子供の頃の運動不足が原因のケース

 一つ目は、からだが成人へと発達する時期、幼児期から思春期にかけての運動不足が関係するケースです。

 この時期における運動は、からだの発達を促すだでなく、直立姿勢を保つ筋力の発達にも重要な役割をしています

 その為、子供の頃に運動不足だと、姿勢を支える筋肉の発達が弱まり、悪い姿勢になる場合があります。

運動不足による悪い姿勢
子供の頃の運動不足による典型的な姿勢の模式図

 上図は、子供の頃に運動不足が続くとなりやすい姿勢を図解したものです。

 図を見ると、肩を丸めて頭を前に突き出している典型的なくび猫背姿勢に見えますが、下半身に注目すると、みぞおちがへこんでいて下腹だけぽっこり出ている事がわかります。

 この変形は、体幹の筋肉の発達が弱い為に胴体をまっすぐに支える事ができていない事を示しています。

 その為、この変形のある方は、立っている事が苦手で疲れやすく、すぐ座ろうとする傾向があります。

 近年の悪い姿勢の子供の増加は、少なからずこのような運動不足による変形が関与していると私は考えています。

成人してからの運動不足が原因のケース

 もう一つは、成人して社会人になってからの運動不足が関係するケースです。

 成人の場合、長時間座ったままの生活による運動不足が姿勢悪化の原因になっている場合が多く見られます。

 長時間座ったままでいると、下半身の筋肉をほぼ使わない状態です。当然、直立姿勢を保つ為の筋力は少しずつ弱まり、いずれ姿勢は崩れてしまいます。

 先ほどの子供の場合と原因はほぼ同じですが、大人の場合、体幹というより主に腹筋の筋力低下が姿勢に影響してきます。その為、見た目も少し異なる姿勢になります。

腰つき出し姿勢模式図

 上図は、長時間座ったままの生活による典型的な悪い姿勢の模式図です。下半身を筋力で支えられない為に腰を反らして骨格で支えようとした結果、図のような大きくお腹を突き出した姿勢になります。

 このような姿勢を「腰つき出し姿勢」とここでは呼んでいます。詳しくは以下の記事を参考にしてください。

 社会人になってから急に姿勢が悪くなったという方の半分くらいはこのケースによるものです。

 中には何十年も座りっぱなしの生活が続いた為に、下半身だけアンパランスにやせ細った体型に変形してしまう方もいますが、そこまでいってしまうと、矯正はかなり難しくなります。

運動不足による姿勢悪化を防ぐには?

 以上、運動不足による姿勢悪化の典型的な二つのケースを紹介しました。

 このような運動不足による悪い姿勢を矯正するには、硬くなったからだを柔らかくするだけでなく、弱まった筋力を強める必要もあります。

 そこでここではいくつかの効果的な筋力トレーニングを紹介しましょう。

腹筋と背筋のトレーニング

 悪い姿勢と一番関係しているのが、体幹の筋力低下です。

 体幹全体を鍛えるのが一番良いですが、とりあえず腹筋と背筋を中心に鍛えれば問題ありません。

 運動のやり方は一般的に知られている方法でかまいませんが、一番適した方法として、アイソメトリック法(筋力を発揮した状態のまま体勢を維持して鍛えるトレーニング法。主にリハビリの分野でよく行われる)で行うと、姿勢矯正にはより効果的です。

 又、腹筋トレーニングに関しては以下の記事でも詳しく紹介しています。

 但し、腰痛のある方は、背筋のトレーニングは厳禁です。無理をして行うと症状を悪化させる可能性がありますので、注意しましょう。

腸腰筋トレーニング

 長時間座りっぱなしの生活をしていると典型的に弱まるのが腸腰筋(ちょうようきん)です。

 腸腰筋とは腰から股関節にかけてからだの前後を結んでいる筋肉で、主に股関節を曲げる役割をしていますが、体幹の安定にも重要な働きをしています。座っている姿勢では股関節を支える必要がない為、特に弱まりやすい傾向があります。

 腸腰筋を鍛えるには股関節を高くあげる運動をします。よく知られているのは踏み台昇降です。又、歩幅を大きくしたウォーキングをするのも効果的です。


 以上、運動不足による悪い姿勢に効果のある筋力トレーニングを二つ紹介しましたが、このような特定の筋力を鍛えるのではなく、軽い全身運動を一定時間行うのもお勧めです。

 大人であるならば、散歩や水泳(水中ウオーキングで良い)などを30分程度週2〜3回程度行うのが良いでしょう。

 子どもの場合は目的をもって運動をするのは困難ですから、何かスポーツをしたり外遊びの習慣を身につけさせるのがよいでしょう。

まとめ

tora

主にお腹周りの筋力が弱まると姿勢が悪くなりやすいんだね。

mike

そうですね。でも逆のケースもありますから、筋トレする時には注意が必要です。

tora

逆のケース?

mike

運動不足で悪い姿勢になる場合もありますが、逆に悪い姿勢になった事で筋力が弱くなるケースも多いのです。
そのような方がはりきって筋トレをすると、姿勢がよくならないだけでなく、腰や背中を痛めてしまう場合もあります。

tora

なるほど。じゃあ、どうしたらいいのかな?

mike

筋トレをする前に、まずはストレッチを中心に姿勢矯正をしましょう。そして半分くらい矯正が進んでから筋トレを始めると、効果的にトレーニングをする事ができるはずです。

以下にポイントをまとめます。

  • 運動不足になると悪い姿勢になりやすいのは事実。
  • 主に体幹回りの筋力が弱まると悪い姿勢になる。
  • ある程度姿勢矯正をしてから筋力トレーニングを始めた方が安全で効率的に鍛える事ができる。
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