姿勢矯正をしてみよう

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この記事では姿勢矯正のメリットとその実践法を解説します。

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僕も猫背だから興味あるんだけど、そもそも本当に姿勢って矯正できるの?

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もちろんできます。下の写真をみてください。左が矯正前、右が矯正後です。

姿勢矯正の実例
著者の治療室における姿勢矯正例
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おおっ! 確かに背中がキレイになってるぞ!

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でもこれは治療を受けたからじゃないの? 自分だけで矯正は無理なんじゃない?

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もちろん治療を受けた方が早く矯正できますが、自力でもがんばれば矯正できます。

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えっ? 本当? だったら挑戦してみようかな。

目 次

姿勢矯正をするメリット

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まずは姿勢矯正をするメリットを紹介しましょう。姿勢を見やすく加工された下の写真をご覧ください。

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右の人は良い姿勢だけど、左の人は姿勢が悪いねー。

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実はこの写真は、左右同じ人なんです。

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え? 別人じゃないの?

 この写真は、筆者の治療室で姿勢矯正を受けた方の姿勢矯正前と矯正後の写真を並べたものです。言われなければ並べてみても同一人物には思えません。

 このように、姿勢は人の見た目を決める重要な要素です。姿勢を矯正すれば、少なくとも見た目の印象をかなり良くすることができます。

 しかし、姿勢矯正の本当のメリットは見た目ではありません。

 姿勢矯正の本当のメリット、それは「姿勢矯正をすると健康になる」という事です。

 悪い姿勢になると、からだの負担は増大し、それが原因となり様々な症状が引き起こされます。その為、姿勢矯正をすると、見た目がよくなるのに比例して、様々な症状も改善する場合が多いのです。

 特に腰痛・肩こり・頭痛においては、お医者さんにいっても治らなかった痛みが、姿勢矯正をすると完全に解消してしまうケースも珍しくありません。

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なるほど。つまり姿勢矯正すると、見た目だけでなく健康にもなれるってことか!

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そうです。特に慢性的な症状との関連が深いですから、日々肩こりや腰痛に悩まされている方には特にお勧めです。

姿勢矯正の方法は3種類

 次に姿勢矯正の方法について紹介しましょう。インターネットなどで調べると、姿勢矯正にはたくさんの方法のある事がわかります。しかしそれらを分類すれば、だいたい以下の3つになります。

  • 装具(矯正グッズ)を使用する方法
  • 治療による方法
  • エクササイズによる方法

 それぞれの方法を個別に解説していきましょう。

1.装具(矯正グッズ)を使用する方法

矯正具

  一つ目は、装具をからだに身につける方法です。装具には多用な種類がありますが、猫背矯正ベルトのように、正しい形にからだを固定することで矯正を行うのが一般的です。からだに身につけるだけで労力を必要としない手軽さがその特徴です。

 しかし手軽に矯正できる一方、困った問題もあります。矯正具がからだを支える筋肉と同じ働きをしてしまい、本来備わっていた筋力が低下して、逆に姿勢が悪くなってしまう場合があるのです。

 骨折などをしてギブスをすると、わずか数週間でも筋力が大幅に低下する事があるのはよく知られています。矯正具もこれと同様の働きをする場合があるのです。

 又、装具は「かたち」だけでなく「動き」も固定しますから、あまりに長い間装着していると、からだの可動性も失われる場合もあります。

 実際に私の治療室で見られたケースでは、幼少期に猫背矯正コルセットを数年装着したままにした事で、背中の可動性がほとんどなくなってしまったというケースもありました。

 このような事から、装具を使用する場合は、日常的に装着したままにするのは避けるようにしましょう。(※猫背矯正ベルトについては以下の記事で詳しく解説しています。)

2.治療による方法

姿勢矯正治療

 二つ目は、治療による方法です。多くの場合、固くなったからだを施術により柔らかくする事で矯正を行います。 日本国内では、カイロプラクティックや整体を基礎とした手法が多いようです。

 悪い姿勢を固定している構造は主にからだの深部にあるのですが、この深部の組織を柔らかくするのに治療は一番優れた方法です。その為、適正な治療を受けさえすれば初期の矯正効果は一番高いでしょう。

  しかし現状、治療法に統一されたものがない為、施術者により効果にばらつきのある点は注意が必要です。

3.エクササイズによる方法

エクササイズ

 エクササイズによる矯正は一番人気のある方法です。ストレッチなどをして硬いからだを柔らかくする事で矯正を行ないます。自身で行なう為に手間はかかりますが、からだ一つで出来ますので装具や治療に比べコストのかからないのが特徴です。

 メリットの多い方法ですが、やはりいくつか問題もあります。一つは、エクササイズの種類があまりにも多数ある事です。その中から自身に効果のある方法を選ぶのは、なかなか困難な事です。

 さらに見落とされやすい問題として、正確に行なう事の難しさがあります。 もちろん、簡単なストレッチなどは別ですが、通常行わないような動作を含むエクササイズを、本などを見ただけで正確に行なうのは、本を読んでスポーツを覚えるのと同様、実はかなり難しいのです。

 やり方が間違っている事に気付かずに長期間行なった末、矯正を諦めてしまうケースもよく見られますので、つねに正確に出来ているか、注意しながら行なう事が重要です。

三つの方法のメリットデメリット

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以上、三つの矯正方法を紹介しました。それぞれのメリットデメリットをまとめましょう。

装具を使った矯正

一番手軽にできる。

筋力が衰えて、逆に姿勢が悪くなる場合もある。

矯正治療

矯正の効果はいちばん高い。

施術者により効果のばらつきが大きい。費用が高い。

エクササイズ

費用が一切かからない。

正確に行うのが難しい。

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うーん、どの方法がいいか悩む。

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それぞれメリットとデメリットがありますから状況に合わせて選択するのが良いでしょう。

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三つの中でお勧めの方法はあるのかな?

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もちろんあります。でもお勧めが何かを理解するには「姿勢矯正の二つの要素」についても知る必要があります。

矯正の二つの要素

 姿勢矯正の方法は、装具・治療・エクササイズの3種類です。では、これらの中で一番効果的な方法はどれでしょうか?

 その答えは、姿勢矯正を二つの要素に分けて考えると、浮かび上がってきます。その要素とは、「からだ」と「意識」です。それぞれ簡単に解説しましょう。

からだの要素

体の矯正イラスト
悪い姿勢になるとからだは硬くなる

 まずは、からだの要素についてです。

 悪い姿勢になるとからだは変形します。その変形に適合して、からだは深部から硬く固定されます。

 そうして一度硬くなってしまったら、再びからだを柔らかくしないと姿勢を正す事は出来ません。

 この、硬くなったからだを柔らかくする事を、姿勢矯正における「からだの要素」と言います。

 多くの方のイメージする姿勢矯正とは、まさにこのからだの要素の事だと思います。しかし、ただ体を柔らかくしただけでは、姿勢を正す事は出来ません。もう一つの「意識の要素」が必要となるからです。

意識の要素

意識の矯正

 そして、もう一つが「意識」の要素です。意識の要素とは姿勢を正す動作と感覚を覚える事です。

 しかし、そう言われても、それが本当に必要なのか疑問に思う方も多いでしょう。

 必要性に疑問を感じるのは、「意識をすれば誰でも姿勢は正せる」と無意識に考えているからではないかと思います。又は「姿勢を正すには胸を張ればよい」と単純に考えているのかもしれません。

 しかし、これが多きな間違いなのです。まずは下の画像をご覧下さい。

姿勢矯正の動き図


 上の画像は、正しい姿勢(グレー)と悪い姿勢(うすい緑)を重ねたものです。2つの姿勢の形の違いが画像からよくわかりますね。画像を見ると、形の異なる部位は背中だけではなく全身にある事がわかります。

 この事から、姿勢を正す動きは「胸を張る」などの単一の動きではなく、全身を動かす複雑な動作である事がわかります。

 もちろん、このような姿勢を正す動作は、本来自然に身についているものであり、わざわざ学習するものではないはずです。

 しかし、長期間悪い姿勢でいると、その悪い姿勢を自然な姿勢だと体は誤認識してしまいます。そうなると、本来身に付いていたはずの姿勢を正す動作を根本から忘れてしまうのです。

 その為、悪い姿勢でいた期間に比例して、姿勢を正す動作と感覚を覚える「意識の要素」の重要度は増していく傾向があります。

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なるほど。スポーツを覚えるには筋力だけでなく動作も覚えないといけないのと一緒だね。

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その通りです。矯正に失敗する方は、意識の要素がおろそかになっている場合が多いのです。

最適な姿勢矯正の方法は?

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矯正の二つの要素はわかったけど、お勧めの矯正方法はどうなったの?

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それは、それぞれの矯正法の要素別効果を見てみるとわかります。下の表をご覧ください。

要素装具治療(施術)エクササイズ
意識の要素への効果××
からだの要素への効果
要素別の矯正効果

 上図は、それぞれの矯正法の要素別の効果を示したものです。表の×は効果はないという事。△は多少の効果はある、○は効果の高い事を示しています。

 図を見ると、からだの要素に関しては、どの方法でも一定の効果のある事がわかります。しかしその一方、意識の要素に効果のある方法は、エクササイズだけです。

 何故なら、繰り返し自分自身で体を動かす方法以外に、からだの意識を変える方法はないからです。一方、装具や治療は自分自身でからだを動かす事のない為、意識の要素への効果はあまり期待できません。

 以上の事から、矯正に最適な方法は、二つの要素ともに効果のあるエクササイズであると結論できます。

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なるほど、動作を覚えるには実際に自分で動いてみるしか方法はないもんね。

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でもそれだとエクササイズ以外の方法では矯正できなってこと?

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そうですね。正確に言えば、エクササイズ’も’行わないと矯正できない、と言った方がよいでしょう。

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どういう事? 詳しく教えて!!

方法を組み合わせるとより効率的。

  さて、「姿勢矯正にはエクササイズが最適」という結論は出たのですが、実はエクサイズにも弱点があります。先ほどの表からもわかる通り、からだを柔らかくする効果は△で、あまり良いとはいえない点です。

 悪い姿勢になる事で硬くなっている構造は、エクササイズでは力の届きにくい体の深部にあります。その為、エクササイズだけでからだを柔らかくするのは、なかなか難しい事なのです。

 しかし、体の深部を柔らかくするの優れた方法が別にあります。それは治療です。他者から加えられる力は体の深部まで十分に届くからです。

 つまり、エクササイズと治療を組み合わせて行えば、お互いの弱点を補足しあい、最大に効率の良い矯正が出来ます。

 又、この組み合わせはエクササイズのもう一つの弱点である「正確に行なうのが難しい」という問題も、指導を受ける事で克服できますから、長期的に考えれば、コストと効果のバランスが一番良い矯正方法だと、私自身は考えています。

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ちなみに、著者の治療室で行なっているのが、この治療とエクササイズの組み合わせです。

 もちろん実際には人それぞれ環境や状況に違いがありますから、選べる方法には制限があるはずです。その中から一番良い方法を選択をするには、上図で示した効果の特徴と自分の姿勢の状態(変形の程度・悪い姿勢でいた期間等)を考慮し、単一、又は組み合わせで方法を選択するのが良いと思います。

 例えば、エクササイズに矯正具を合わせて用いるのも悪い手段ではありません。からだの硬さの改善を矯正具で補うことができるからです。

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ここからの解説は、エクササイズのみで矯正を行う場合を想定しています。次は、いよいよ実践方法です。

エクササイズで行う姿勢矯正の手順

エクササイズイメージ

 エクササイズで姿勢矯正をする場合、以下のようなステップで行うのがお勧めです。

STEP
自分の姿勢のかたちを確認しよう。
STEP
正しい姿勢のかたちも確認しよう。
STEP
姿勢矯正エクササイズをしよう。
STEP
一定期間ごとに姿勢を確認しよう。

 次は、それぞれのステップを個別に解説しましょう。

STEP1:自分の姿勢のかたちを確認しよう

 まずは自分の悪い姿勢のかたちを確認しましょう。悪い姿勢は猫背だけでなく、いくつかの種類があります。自分の姿勢のかたちを理解すれば、どの部分を重点的に矯正すべきかもわかります。

 鏡を見たり写真をとったりして自分の姿勢をじっくり観察してみてください。以下のチェックテストを行う事で、目安をつける事もできます。

STEP2:正しい姿勢のかたちも確認しよう

 次にゴールとなる正しい姿勢のかたちについて理解を深めましょう。多くの方は「悪い姿勢でなければ正しい姿勢」と無意識に考えて、見切り発車で矯正を初めてしまいますが、それはゴールの位置も知らずにマラソンをするようなものです。

 例えば、悪い姿勢の中には見た目には問題ない種類もあります。その為、矯正したつもりが別の種類の悪い姿勢になっただけ、というケースもよくあるのです。

 姿勢矯正をしようと考えるならば、ゴールとなる正しい姿勢をしっかり把握してから始めましょう。以下の記事が参考になると思います。

STEP3:矯正エクササイズをしよう。

  次はいよいよ実際にエクササイズを行いましょう。ポイントは「正確に・毎日・あせらず」行う、です。具体的な方法は以下の記事で解説しています。

STEP4:一定期間ごとに姿勢を確認しよう

 矯正を始めたら、月に一回程度、矯正の進捗を確認するようにしましょう。できれば矯正を始める前の写真をとっておいて、それと比較すると良いでしょう。

 姿勢の変化を確認するのには、写真に重心線を引いてみるのが簡単でお勧めです。以下を参考にしてみてください。

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以上がエクササイズで行う矯正の手順です。

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エクササイズはどのくらい続ければいいのかな?

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まずは2~3ヵ月程度は頑張ってみましよう。それぐらいから効果が目に見えてわかるようになります。

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よし、頑張るぞ!!

まとめ

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最後にポイントをまとめます。

  • 姿勢矯正のメリットは、見た目が良くなるだけでなく健康にもなる事。
  • 姿勢矯正の方法には、装具・治療・エクササイズの三種類がある。
  • 矯正には二つの要素がある。一つはからだの柔らかくする要素(からだの要素)。もう一つは「正しい姿勢になる動作法」を学ぶ要素(意識の要素)。
  • 矯正の方法はエクササイズがお勧め。しかし、一番効率の良い方法はエクササイズと治療の組み合わせ。
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