矯正を補助するエクササイズ

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ここでは矯正を補助する運動を紹介します。

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補助ってことは、無理にやらなくていいってことだよね?

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そうです。基本的には以下の姿勢矯正エクササイズをしっかり行えば矯正は十分可能です。

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ただ、より効率よく矯正しようと思うと、それだけでは足りない部分もあります。それを補助するのが、これから紹介する運動です。

 これから紹介するのは、矯正の効率を高める為のエクササイズです。先に紹介した姿勢矯正エクササイズは、悪い姿勢を硬く固定している主な構造、「腱・じん帯」を柔らかくする為のエクササイズでした。

 しかし、悪い姿勢により硬くなるのは腱・じん帯だけではなく、筋肉もあります。ですから、筋肉を柔らかくするストレッチも合わせて行えれば、矯正の効率をさらに高める事が出来るのです。

 又、腹筋のエクササイズも合わせて紹介します。悪い姿勢になると腹筋はほぼ必ず弱くなりますから、正しい姿勢を長期的に維持する為に最終的に必要となる補助運動になります。

 それぞれの運動には、適応となる姿勢の種類も記載されていますので、自分の姿勢に合わせて選んで行ってください。

目 次

ストレッチの3つの注意点

前屈のストレッチ

 実践法の前に、ストレッチを行う3つの注意点を先に紹介します。ストレッチは姿勢矯正エクササイズに比べれば単純ですが、それでも正確に行わないと効果は半減します。注意点をよく読んで理解した後に実践に移りましょう。

強く伸ばさない

 早く柔らかくしようとして、力まかせにストレッチをする方がたまにいらっしゃいますが、これはストレッチとしては良いやり方ではありません。

 筋肉の中には、筋肉の状態を感知するセンサー(筋紡錘)があります。このセンサーは、強く引き伸ばされる力を感知すると、ケガを防ぐ為に筋肉を収縮させて、からだを保護しようとする働きをしています。

 けがを防ぐ為の大切なセンサーなのですが、ストレッチをする時には邪魔になります。何故なら、強くストレッチをすると、それを危険と感知して、逆に筋肉を硬くしてしまうからです。 

 効率のよいストレッチをする為には、このセンサーを働かないように工夫する必要があります。その方法は単純です。弱い力でストレッチすれば良いのです。力の加減を「ここちよい」と感じる程度で留めればこのセンサーは働きません。伸ばしている感覚としては物足りないかもしれませんが、そうする事で逆に効果を高める事ができます。

ゆっくり伸ばす

 筋肉を保護するセンサーは筋肉が急速に伸ばされた時にも反応します。 いきおいをつけて伸ばしたりせず、ゆっくり徐々に力をかけてストレッチするようにしましょう。

ゆっくり呼吸をしながら行う

 「適度な力」で「ゆっくり」ストレッチするコツは、ゆっくり呼吸をする事です。無理なストレッチをしている方は、大抵呼吸が浅くなるか止まっています。

 意識的にゆっくり呼吸しながらストレッチを行うようにしましょう。


 以上、ストレッチの三つの注意点を紹介しました。これら注意点を守って要領よくストレッチしましょう。

エクササイズの注意事項

 紹介したエクササイズによるいかなる事故・事象も当方では責任は負いかねます。以上同意の上、自己責任で行ってください。

補助運動1:前屈のストレッチ

 まず最初は、前屈のストレッチを紹介します。座った状態で足を伸ばし体を二つ折りにして、背中から下半身を伸ばす、みなさんもよくご存知のストレッチです。

 単純なストレッチですが、姿勢矯正においてはこの上なく重要なストレッチです。

悪い姿勢別の効果

 悪い姿勢別の効果を以下の表にまとめます。もし自分の姿勢がどの姿勢かわからなければ、以下のテストで簡易的に判別できます。

姿勢の種類効果
猫背
腰つき出し姿勢
胸つき出し姿勢

 特に効果のあるのが、腰つき出し姿勢です。次いで猫背、胸つき出し姿勢となります。

 前屈のストレッチには「からだの反り返り」の改善を促す効果があります。その為、悪い姿勢の中で一番からだの反り返りの強い腰つき出し姿勢により効果があるのです。

ストレッチの手順

  具体的な手順を解説していきます。正確に行えばより効率よく伸びますので、よく読んでから実行するようにしましょう。

ストレッチの手順

まずはストレッチの姿勢を図で確認してください。

前屈のストレッチ
オレンジ色の部位を伸ばすストレッチ
STEP
足を伸ばした状態で座る。

前屈のストレッチは立って行ってはいけません。筋肉が緊張した状態で伸ばすと効果がないだけでなく、ケガをする可能性があります。

STEP
股関節を軸に上半身を前に曲げる。

手を伸ばし上半身を前に倒します。背中が丸まらないように、股関節を軸にからだを二つ折りにするイメージで。お尻からふくらはぎにかけての伸びる感覚を意識してください。

 ステップ2の姿勢のままゆっくり呼吸をしながら30秒程度ストレッチします。

前屈ストレッチのポイント

背中を丸めない

 体を曲げる時に背中を丸めないようにします。上半身と下半身をまっすぐに保ちながら、股関節を中心にからだを二つ折りするようにイメージすると、効率よくストレッチ出来ます。

膝をしっかり伸ば

 膝が曲がらないよう注意してストレッチします。足先に手を届かせようとして、膝を少し曲げてストレッチする方がいますが、それではふくらはぎに伸ばす力が伝わらなくなります。足先に手が届かなくてもかまいませんから、しっかり膝を伸ばして行うようにしましょう。

足は閉じ

 足を閉じた状態でストレッチしましょう。開いて行なう前屈のストレッチもありますが、それは姿勢矯正には適さない方法です。足を開くと骨盤を後ろに回転させる力が働く為、必要な部位に伸ばす力が伝わらなくなります。

補助運動2:肩のストレッチ

次は、肩周辺の筋肉を柔らかくするストレッチです。悪い姿勢になると、肩周辺の深層部の筋肉は固くなります。それを柔らかくする為のストレッチです。

悪い姿勢別の効果

 悪い姿勢別の効果を以下の表にまとめます。

姿勢の種類効果
猫背
腰つき出し姿勢
胸つき出し姿勢

特に効果があるのは、胸つき出し姿勢です。一見、肩回りが硬いように見えない胸つき出し姿勢ですが、実際は、肩周辺全体が硬くなっている姿勢なのです。

肩のストレッチの手順

肩のストレッチ手順
STEP
両手を後ろについて足を延ばす

 図のように足を伸ばして、両手を伸ばして座ります。手は背中側に向けて脇を閉めましょう。アゴを引いて正面を向くようにします。図の程度でしたら多少はアゴが上がってもかまいません。

肩周辺のストレッチ図解
STEP
お尻だけ前に移動させる

図のように、手の位置をそのままにお尻だけ前に移動します。すると、肩のつけねあたりから上腕(ちからこぶの部分)に伸びる力が加わってくるのを感じるはずです。

肩周辺のストレッチ2

 ステップ2の形で、伸びる感覚を感じた時点で姿勢を固定し、30秒程度維持します。

肩のストレッチのポイント

肩は繊細であることを忘れない

 肩周辺は繊細で痛めやすい構造をしています。お尻を前に動かしすぎると、肩の関節が締まり肩を痛める原因になります。

 もし、いくらお尻をずらしても筋肉に伸びる感覚はなく、関節の締まる感覚のみだった場合、それはすでに肩周辺はすでに十分柔らかいという事です。以後このストレッチを行う必要はありません。

脇を締めて肩を上げないように

 脇が開いたり肩が上がってしまうと、ストレッチの効果は半減します。しっかり脇を締めて、肩は上がらないよう注意して行いましょう。

補助運動3:胸の筋肉のストレッチ

 次に胸の筋肉です。胸の筋肉のストレッチには背中を柔らかくする効果だけでなく、肩甲骨を柔軟にする効果もあります。

悪い姿勢別の効果

 悪い姿勢別の効果を以下の表にまとめます。

姿勢の種類効果
猫背
腰つき出し姿勢
胸つき出し姿勢

猫背は胸周りの筋肉が硬くなっている場合が多い為、特に効果があります。

胸のストレッチ手順

胸のストレッチ手順
胸の筋肉のストレッチ
左)ストレッチ前の姿勢 右)ストレッチ姿勢
STEP
肘を曲げて壁につける

 上図左のように、伸ばす側の肘を曲げ壁につけます。

STEP
からだ全体を前に踏み込む

 壁側の足を前に一歩出します。壁についた肘はその位置にとどめておいて、からだ全体を前に移動させるように前足を踏み込みます。すると、壁側の胸の筋肉がストレッチされている事がわかるはずです。

 ステップ2の形で、30秒程度維持します。反対側の胸も同様にストレッチしましょう。

補助運動4:太もものストレッチ

 太もものストレッチは、からだの反り返りの矯正補助として効果的です。

悪い姿勢別の効果

 悪い姿勢別の効果を以下の表にまとめます。

姿勢の種類効果
猫背
腰つき出し姿勢
胸つき出し姿勢

 反り返りの強い腰つき出し姿勢に一番効果があります。

太もものストレッチ手順

太もものストレッチ手順
ふとももの前のストレッチ
STEP
両手を後ろについて膝を曲げる

 図のように両手を後ろについた状態で伸ばす側の膝を曲げて座ってください。

STEP
膝を曲げた状態のまま上体を後ろに倒す。

 膝を曲げたまま上体を後ろに倒します。太ももが伸ばされるのがわかるはずです。適度に伸ばされた所で止まりましょう。

 ふとももの筋肉が硬い方は、上体を後ろに倒す前から伸びている感覚があります。その場合は上体は倒さず膝が床から浮かないようにしてストレッチしましょう。

 ステップ2の形で30秒程度維持します。終わったら反対側も同様にストレッチします。

補助運動5:腸腰筋(ちょうようきん)のストレッチ

 腸腰筋とは、腰骨から股関節にかけて伸びている筋肉です。つまり、からだを前後斜めに結んでいる筋肉で、下半身の安定と直立姿勢を保つ重要な働きをしています。反り腰になると硬くなる筋肉です。

悪い姿勢別の効果

 悪い姿勢別の効果を以下の表にまとめます。

姿勢の種類効果
猫背
腰つき出し姿勢
胸つき出し姿勢

腸腰筋ストレッチの手順

胸のストレッチ手順
腸腰筋ストレッチ
STEP
片足を椅子の上にのせる

 まず最初に椅子などに片足を乗せ、反対の足は後ろに少し引き下げます。つまりアキレス腱のストレッチの姿勢で前足を上げた状態です。

STEP
前足を踏み込む

 上半身をまっすぐにしたまま前足を踏み込みます。すると後ろ足の股関節からふとももにかけてストレッチされる事がわかるはずです。

 ステップ2の形で、伸びる感覚を感じた時点で姿勢を固定し、30秒程度維持します。もし腰に痛みやストレスを感じた場合は中止してください。

補助運動6:腹筋エクササイズ

 次に紹介するのは、姿勢矯正に最適化した腹筋エクササイズです。

 姿勢に関する筋力アップは、姿勢矯正の初期から行ってはいけません。からだが硬い状態で無理に筋力アップを行おうとするとケガをしやすいからです。

 矯正の初期は、からだを柔らかくするエクササイズを集中して行うようにしましょう。そして、ある程度からだが柔らかくなり余裕も出来たら、筋力アップも合わせて行うようにしましょう。

悪い姿勢別の効果

 悪い姿勢別の効果を以下の表にまとめます。

姿勢の種類効果
猫背
腰つき出し姿勢
胸つき出し姿勢

 効果が一番出やすいのは猫背姿勢です。体幹全体の筋力が弱っているケースが猫背の方に多いからです。

 次に効果があるのが腰つき出し姿勢。しかし、腰つき出し姿勢の方は腹筋が弱いというより背筋が強すぎて相対的に腹筋が弱く感じている場合もよくあります。その為、無理に行うとケガをしやすいですから注意しましょう。

腹筋エクササイズの手順

 実際の手順を紹介していきましょう。

腹筋エクササイズ手順
STEP
膝を立てて仰向けに寝る

 膝を立て仰向けに寝ます。必ずフローリングや畳などのある程度しっかりとした床で行ってください。布団やソファで行うとケガをしやすいです。

STEP
両手を伸ばし上体を持ち上げる

 次に両手を膝に向けて伸ばし、頭を持ち上げ肩甲骨が床から離れる程度まで上半身を起こします。この状態で腹筋の緊張を感じたら、その状態のまま30秒程度維持します。

腹筋のエクササイズ図解

 ステップ2の形で30秒程度維持します。これで一回おしまい。少し休んで2〜3回繰り返します。もし30秒行うのはきついようでしたら、無理せずに10秒程度に小分して行って下さい。

腹筋エクササイズの注意点

 次に腹筋エクササイズの注意点を解説します。

30秒単位で行なう

 一般に知られている腹筋運動は動作を繰り返し行いますが、 姿勢矯正における腹筋運動は一定の姿勢を維持する方法を用います。何故なら、姿勢を安定させる筋力は”瞬発力”ではなく”持続力”だからです。

上体を起こし過ぎないように

 腹筋を緊張させる時に、上半身を起こし過ぎないよう注意しましょう。 上体を起こし過ぎると姿勢矯正に必要な腹筋の運動ではなくなってしまいます。 上半身は起こす程度は、肩甲骨が床から離れる程度、角度にして20°程度です。

腰が床から離れないように

 エクササイズの最中、腰が床から離れないよう注意しましょう。腰の硬い人は、運動の最中に腰が浮いてしまう場合がよくあります。

 腰が浮いた状態のまま腹筋を続けると腰を痛めますので、腰が浮きそうになったら一度中断して、少し休憩してから再度行うようにして下さい。

 休み休み行っても腰が浮いてしまう場合は、からだの柔軟性がまだ足りない証拠です。からだの硬さをもう少し改善してから、再度腹筋にチャレンジしましょう。

まとめ

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僕は猫背だから、背中が柔らかくなったら腹筋をがんばってみようかな。

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最後に姿勢ごとの効果を表にまとめましたので、参考にしてください。

エクササイズ猫背胸つき出し姿勢腰つき出し姿勢
前屈ストレッチ
肩周りストレッチ
胸のストレッチ
ふともものストレッチ
腸腰筋ストレッチ
腹筋エクササイズ
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