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Q34:歩き方と姿勢との関係

 歩き方がおかしいとよく言われます。姿勢の悪い事と関係がありますか?

-お答え-

 歩き方がおかしくなる原因は多数あり、必ずしも悪い姿勢が関係しているわけではありませんが、以下の特徴に当てはまるのならば、その原因は悪い姿勢かもしれません。

  • ばたばたと足音がとうるさい
  • О脚ぎみで、からだが左右にゆれる
  • 目線が下がりぎみになる(または上がりぎみ)

 悪い姿勢になると歩き方がおかしくなるのは、からだの重心位置がずれる事と関係しています。正しい姿勢である場合、重心はくるぶしやや前方に位置しています。しかし悪い姿勢になると、重心は背中側にずれて、かかと付近まで下がってしまうのです。

 距離として考えればわずかな「ずれ」ですが、歩き方には大きな影響を及ぼします。実際にどのように影響を及ぼすのか、一つづつ見ていきましょう。

足音がうるさくなる

 歩行という動作は、ただ足を前に動かすだけの単純なものではありません。安定した歩行をするには全身が複雑に連動して動く必要があります。そういった無意識に行われている動作の中に、からだを少し前に傾けるという動作があります。これは、重心を少し前方にずらす事で、足を前にだしやすくする為の動作です。

 例えば、つまずいて転びそうになった時、無意識に足を前に出して転ぶのを防いだ経験は誰にでもあると思います。それと同じ仕組みが歩く時につねに働いているのです。

 通常特に意識する必要もない動作なのですが、悪い姿勢になり重心が後ろにずれていると、自然に行う事が困難になります。結果、歩行時に足か前に出にくくなり、足音がうるさくなるのです。又、物につまずきやすくなるのも、よく見られる特徴です。

О脚ぎみになり、からだが左右にゆれる

 重心が背中側にずれると、外側にからだがぶれやすくなります。通常、正しい姿勢であれば、歩行時にからだが外側にぶれる事はほとんどありません。これは、体重を内側(足の親指側)に向けようとする力が常に働いているからです。

 しかし、悪い姿勢になり重心がずれると、膝を中心とした下半身に内向きの捻じれる力が加わります(※理由は長くなるのでここでは解説しません)。すると力の向きが逆転して、からだの外側(足の小指側)に体重が逃げるようになり、からだが左右にぶれやすくなるのです。又、同様の理由で、足はО脚気味になる傾向もあります。

目線が下がりやすくなる

 もともと悪い姿勢になると目線は下がりやすくなるのですが、歩く時にそれがより顕著になる傾向があります。

 そもそも、なぜ悪い姿勢になると重心がずれるのかというと、悪い姿勢には「全身の反り返り」変形が必ず伴うからです。全身が反り返れば、上半身の荷重は背中側に傾きますから、当然重心は背中側にずれる事になります。

 先にも解説したように、歩行時にはからだを少し前に傾ける必要があるのですが、全身が反り返ったままそうしようとすると、反った腰が邪魔をして上半身を必要以上に傾けなければならなくなります。そしてその結果、目線は下がってしまうのです。

 ちなみに背中が丸いほどこの傾向は強まる為、猫背の人ほど目線が下がりやすい傾向があります。又、下がった目線を無理に正面を向けようとした結果、まったく逆に「あごが突き出る(上がる)って目線が上向きになる」という特徴となって表れる場合もよくあります。


 以上、悪い姿勢の方にみられる特徴的な歩き方を解説しました。以上の特徴に合致する場合、歩き方だけ正そうしても根本的な解決にはなりません。まずは歩き方の事は一旦忘れて、姿勢矯正にチャレンジするのがよいでしょう。

 そうして姿勢矯正が順調に進めば、からだの重心は正しい位置に戻ってくるばすです。そうすれば、特に歩行の訓練をしなくても、自然に歩き方も安定してくるでしょう。



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