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Q27:からだのかたさと姿勢の関係

 昔からからだのかたい事に悩んでいます。特に前屈が苦手な為、最近はほぼ毎日ストレッチをしているのですが、一向にやわらかくなりません。 父親も同様なので遺伝だと思っていたのですが、家族から姿勢の悪い(私は猫背です)事も原因ではないかと言われました。実際の所、姿勢とからだの硬さは関係あるのでしょうか。それともやはり単なる遺伝なのでしょうか。

-お答え-

硬くなりやすい前屈運動 

「からだがかたい」という状態には以下の3つの種類があると私は考えています。

  • 全身くまなく硬い
  • からだの緊張により硬い
  • からだの一部だけ硬い

 それぞれ簡単に解説していきましょう。

全身くまなく硬い
 どの方向にからだを動かしても硬さと動きの制限のあるケースです。はっきりとした原因はわかりませんが、少なからず先天的な体質が関与していると思われます。それほど多いケースではなく、私の治療室の患者さんでも少数派です。

からだの緊張により硬い
 全身の筋肉がつねに緊張している為に硬くなっているケースです。からだに触れると確かな硬さがあり、筋肉が緊張している事がわかります。その一方、からだの動きがそれほど悪いわけではなく、ストレッチなどはむしろ得意である場合もあります。人から「からだから力を抜いて」とよく言われる事がよくあります。

 このように全身が緊張してしまう原因は、体質というより性格や気質などにあるように思えます。例えば、目的意識や意志が強い一方、気を抜いたり気分転換をするのが苦手なような方に多くみられる傾向があります。このような方が姿勢を崩すと胸突だし姿勢になる場合が多く、それが原因で緊張がさらに強まる事がよくあります(※詳しくはこちらで解説しています)。

からだの一部だけ硬い
 全身が硬いわけではなく、からだの一部だけ硬くなっているケースです。一部だけですから、動きの全てが硬いわけではなく、特定の動きのみに硬さがあります。そうなる原因の多くは日々の生活習慣や悪い姿勢にあり、生まれつきの体質はあまり関係していません。


 以上、からだが硬いと感じる場合の3つのケースを紹介しました。この中で一番多く見られて、かつ姿勢とも関連が深いのは、3つ目のからだの一部だけ硬くなるケースです。中でも姿勢との関連性が高いのは、背中を中心としたからだの背面だけ硬くなるケースで、この質問者の方のように前屈が苦手になるのが典型的です。

 背中が硬くなる事で制限されるのは前屈を含めた前方向の動きだけなのですが、通常の日常生活で行う動作のほとんどはからだを前に曲げる動きである為、全身が硬くなっていると誤って認識しやすい傾向があります。

 悪い姿勢になるとこのようにからだの背面だけ硬くなるのは、「からだの反り返り」が原因です。この「からだの反り返り」は猫背を含めた全ての悪い姿勢に共通してみられる変形です。

反り返りによるからだの緊張変化

 上図は、からだが反り返る事で緊張状態がどのように変化するのかを示しています。左は反り返っていない正常な姿勢で、背中とお腹がバランスよく緊張していますが、右の反り返った姿勢(ここでは胸つきだし姿勢)は、からだが弓なりになる事で背中が短縮して、筋肉が緊張状態になっている事がわかります。このような状態が長期間続けば、背中は硬く固まってしまうのです。

 一旦こうなってしまえば、毎日ストレッチをしても姿勢がそのままならばすぐ元に戻ってしまいます。さらにこのような状態が長期化すれば、背部痛や腰痛、さらには下半身の冷えやむくみを引き起こす原因にもなります。

 このような事から、この質問者の方のように「からだが硬い」と感じている方は、実際にからだを動かして、からだの硬い方向を確認してみるとよいでしょう。わかりやすいのは、前屈だけでなくからだを後ろに反らす動き(上体そらし)もしてみる事です。もし、前屈方向が硬くても上体反らしは普通にできるようであれば、その原因は悪い姿勢である可能性は高まります。その場合は自分の姿勢を一度チェックしてみるとよいでしょう。



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