以前から骨盤のゆがみで悩んでいた為、自分で色々と改善を試みたのですが、実際に改善されたのかよくわかりません。骨盤のゆがみの状態を簡単にチェックする方法はありませんでしょうか。姿勢とも関連していると思いますのでこちらでも質問させていただきました。
-お答え-
骨盤のゆがみについては様々な考え方があります。例えば骨盤の幅が広がっている状態をゆがみだと考える人もいれば、左右差のある状態をゆがみだと考える人もいます。ちなみに私は、骨盤が後ろに跳ね上がった状態をゆがみだと考えています。このように骨盤のゆがみには様々な見方がありますから、質問者の方のように混乱される方も中にはいらっしゃるでしょう。
ゆがんだ状態についてはこのように玉虫色ですが、その一方、ゆがみのない正しい状態についてはある程度考え方が一致しています。ですから骨盤の状態がわからなくなったら、まずは骨盤が正しい状態であるかを確認するのがよいと思います。
では骨盤の正しい状態とはどのような状態なのでしょうか。それは以下の二つの条件のあてはまる状態です。
以上の二つの条件に当てはまっていれば、概ね骨盤はゆがんでいないと判断して良いでしょう。上の条件を見て「骨盤の幅は?」と思った方もいらっしゃると思いますが、ここではあえて条件に加えてません。骨盤の大きさにはかなりの個人差がある為、条件としてあいまいだからです。とは言え、二つ目の条件である骨盤の傾きが適正であれば、骨盤の幅は必ず小さく見えるようになりますから(※その仕組みはこちらで詳しく解説しています)、上記二つの条件が満たされていれば、骨盤の幅も適正であると考えてよいはずです。
上の条件に当てはまっているかを確認するには、鏡を見ればよいと思われるかもしれませんが、左右差はともかく骨盤の傾きを確認するのは困難です。そこで、鏡を使わないで確認する方法をここでは紹介します。
まずは直立姿勢をとります。変に意識しないで普段通りに立ちましょう。そして目を閉じて、全身のバランスを感じ取りながら、以下の3つの条件に当てはまるか感覚で確認してみましょう。
体重が左右の足裏に均一に乗っているか
足裏に乗っている体重が左右均一であるか意識してみましょう。足を開いて立つクセのある方は、こぶし一個ぶんくらいまで足を閉じてから確認します。左右均一でなくても少々のかたよりの範囲であれば正常と考えて問題ありません。しかし、極端なかたよりがある場合は、骨盤のゆがみ(又はそれ以外の部位の)のある可能性が高まります。
背中とお腹の緊張は同じくらいか。
背中とお腹の力の入り具合を意識してみましょう。骨盤の傾きが正常であるならば、同程度の緊張度合いのはずです(やや背中優位でもよい)。しかし、お腹にほとんど緊張感がなく、背中だけ緊張しているようならば、骨盤にゆがみのある可能性が高くなります。
息を吸う時に力の入る場所は?
立ったまま息を大きく吸ってお腹の状態を確認します。呼吸に合わせて自然にお腹がふくらめば骨盤の傾きは正常です。しかし、息を吸ってもお腹は少ししかふくらまず、その一方、大きく肩が上下するようならば、骨盤のゆがみのある可能性は高いと考えられます。
以上、3つの条件を満たしていれば、骨盤は左右均一で適正な傾きを保っています。つまり骨盤のゆがみはないと考えてよいでしょう。逆に条件を満たしていないのであれば、骨盤にゆがみのある可能性は高いと考えられます。
この判別法は、見てわからない隠れたゆがみを発見する方法としても優れていますから、骨盤周りに不調のある方は、是非試してみる事をおすすめします。
又、骨盤が気になる人は、姿勢も合わせてチェックする事をお勧めします。骨盤のゆがみと姿勢は深く関係している為、骨盤がゆがんでいれば姿勢の悪い場合も多いからです。