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Q22:立ち方の悪いクセから猫背になる

 最近姿勢が悪くなったように感じています。こちらのサイトを読むと、姿勢の悪くなる原因は主にだらしのない座り方にあると書かれていますが、私は普段販売の仕事をしており、ほぼ一日中立ちっぱななしの生活をしています。私のような場合、何が原因で姿勢が悪くなったのでしょうか。

-お答え-

 こちらの記事でも解説しているように、悪い姿勢になる主な原因はだらしのない座り方であるのは確かです。ですから日常的に座っている方ほど悪い姿勢になりやすいのですが、この質問者の方のように日常的に立っている方でも、悪い姿勢になる場合はもちろんあります。そうなる原因は、多くの場合「立ち方の悪いクセ」にあります。では、その悪いクセとはどのようなものなのか、ここでその典型例を紹介しましょう。

お腹を前に突き出すクセ(反り腰)

 上図右が、姿勢を崩す原因となる典型的なクセ、「おなかを前に突き出すクセ」です。お腹が前に突き出る事で「反り腰」になっている事が図からわかると思います(※反り腰について詳しくこちら)。 このようなクセがつくのは、主に長時間立っている事による疲労が原因です。

 ただ立っていただけなのにやたらと疲れたという経験は多かれ少なかれ誰でもあるはずです。当たり前だと思われるかもしれませんが、ただ座っているだけではそこまで疲労しませんから、立ち姿勢を支える為にはかなりの労力が必要な事がわかります。もちろん疲れたのならば、少し休めばよいのですが、例えばそれが仕事中であればそうもいきません。 そのような時、からだを休ませる為に無意識にしてしまうのが、「おなかを前に突き出す」という動作なのです。

 何故、お腹を前に突き出すとからだは休まるのでしょうか。立ち姿勢を支えているのは主にお腹周りの筋肉です。お腹が前に突き出ると、お腹周りから力が抜けて、その肩代わりするように足の筋肉が働きはじめます。つまり、足周りの筋肉が立ち姿勢を支えるようになる為、お腹周りの負担が減って少し楽になったように感じるのです。これは実際に立ってお腹を突き出してみると感覚的に理解できます。お腹が突き出るのに比例してお腹から力が抜けて、その代わりに太ももとふくらはぎが緊張するのを知覚できるはずです。

 このように立ち姿勢で疲れる度にお腹を前に突き出していれば、いつのまにかそれは習慣になりクセとなってしまいます。そしてクセがついた頃には、背中は丸まり、いつのまにか猫背にもなってしまうのです。では、何故「お腹を突き出すクセ」がつくと猫背になるのか、そのしくみを簡単に解説しましょう。まずは下図をご覧下さい。

正しい姿勢からお腹だけ前に突き出ると?

 上図は、正しい姿勢(左)からお腹だけ前に突き出したらどうなるのかを示した模式図(右)です。お腹を突き出た事で全身がのけぞった状態になる事がわかります。一見しておかしな姿勢ですが、もちろん実際にこのような姿勢になる事はありません。何故なら、からだには強力なバランス安定装置がついていますから、図のような姿勢になる前に、無理のない姿勢に変化するからです。では通常、上のような姿勢になるのをどのようにからだは回避するのでしょうか。

お腹を前に突き出していると猫背になる

 上図が、からだが無意識に行う「突き出たお腹」を安定させる方法です。反り返った上半身をおこして目線を正面に戻し、重心を安定させている事がわかります。背中の形に注目すると、上半身を起き上がった事で猫背になっている事がわかります。 つまり、お腹が前に突き出るとからだは安定性を失い、それを安定させる為に自然に猫背になってしまうのです。

 ここまで立ち姿勢から悪い姿勢になる典型的な仕組みを紹介しました。日常的に立っているのにもかかわらず姿勢が気になっている方は、この「お腹を突き出すクセ」がすでに身に付いるかどうか、まずは確認してみましょう。確認する簡単な方法は、立った状態でアゴを引いて足下の見え方をチェックする方法です。足もと(くるぶし)が見えていれば正常ですが、もし足下が見えずお腹しか見えなければ、突き出たお腹で視界を塞いでいる証拠ですから、すでにクセが身に付いている可能性が大きいでしょう。

 又、作業台に向かって仕事をしている方は、作業中にお腹が作業台に接地しているかどうかも確認してみて下さい。もし、お腹を作業台にくっつけながら作業をしているならば、それはすでにクセが身に付いている証拠です。ひどい方になると、作業台にお腹を密着させる事で姿勢を支えている場合もあります。

 お腹を前に突き出すクセを回避するには、立っている時に必要以上に力まないようにする事が重要です。必要以上にからだが緊張していれば、疲労も早く蓄積してしまいますから、結果としてクセがつきやすくなります。からだから力を抜くコツは、アゴが上がらないようなする事です。さらに、お腹を意識しながらゆっくり呼吸をして、胸を張らずに肩から力を抜きます。からだをやじろべえのようにイメージして、重心がくるぶしあたりに位置するよう下半身から力を抜いてコントロールしてみましょう。

 又、正しい姿勢について詳しく知る事も重要です。正しい姿勢についてはこちらで詳しく解説しています。


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