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Q17:力みやすさと姿勢との関係

 日常的に力みやすい事を悩んでいます。スポーツジムに通っていますが、指導員に「力を抜いて」と言われてしまう事が多く、リラックスしようとしてもうまくいきません。「肩が上がっている」とも言われるので、姿勢も関係していると思うのですが、力みやすい姿勢のようなものはあるのでしょうか。

-お答え-

 「力みやすさ」は健康上の問題としてあまり取り上げられませんが、私個人は、様々な健康問題の根っこにある重要な問題だと考えています。その影響は、腰痛・肩こりなどの痛みだけではなく、慢性的な疲れやだるさ、はては心の問題まで及んでいると思われます。そんな「力みやすさ」と深く関係していると考えられるのが、悪い姿勢です。何故そう言えるのか、姿勢と力みやすさを関係づける代表的な3つの要素を紹介しましょう。

アゴが上がると力みやすくなる
 生物には「反射」と呼ばれる働きがあります。 反射とは特定の刺激に対してある一定の反応をする働きです。例えば身体検査などで、膝をコツンとたたくと足がビクンと動きますが、これも「反射」の一種です。同様に姿勢にも「反射」に近い働きがいくつかあり、その中で「アゴが上げると背中全体が緊張して力みやすくなる」という反射があると言われています。

 実はこの「アゴの上がった姿勢」とは、猫背の事です。しかしなぜ背中の変形である猫背が、アゴと関係しているのでしょうか。その理由を説明しましょう。下の図を見てください。

 上図は、猫背になると頭がどのように動くのかを示した図です。右のように肩を丸めて猫背になると、自然に頭は下に傾きます。しかし、このままでは目線は下がったままで、前を見る事はできません。

 そこで正面を見る為に上図右のようにアゴをあげる事になります。つまり、猫背になるほどアゴも上がる事になり、その結果「反射」の働きで背中が緊張して、力みやすくもなるのです。

からだが反ると力みやすくなる
 悪い姿勢になると、必ず全身は反り返ります。これは、どのような悪い姿勢でも共通です。からだが反り返えると、背中は上下に縮まった状態になります。

 上図は、姿勢の変化による筋肉の緊張度合いを模式的に示した図です。左の正しい姿勢に比べて、右の反り返った姿勢(ここでは胸突き出し姿勢)の背中が上下に縮んでいる事がおわかりになるでしょうか。 筋肉は縮む事で緊張状態となり、その結果、力みやすくなります。

胸突き出し姿勢になると力みやすくなる
 上での図で示したような胸を張る姿勢のまま固まった「胸つき出し姿勢」になると、さらにからだは力みやすくなります(※胸つき出し姿勢についてはこちらをご覧ください)。「胸つき出し姿勢」が一番からだの反り返りが強いというのも理由の一つですが、それだけではありません。胸を張る動作とは、背筋を伸ばす動作ではなく、胸を上に突き上げる動作です(※胸を張る姿勢について詳しくはこちらで解説しています)。そして胸を突き上げるには、背中を中心に全身を緊張させる必要があり、この事が一層からだを力ませるのです。又、胸を張ると呼吸が浅くなる事も力みやすくなる要因の一つです(※息苦しさについて詳しくはこちらで解説しています)。

 この胸つき出し姿勢は決して珍しい姿勢ではありません。特に女性の場合、悪い姿勢である方の約半数はこの胸つき出し姿勢なのです。


 以上、姿勢が悪くなると力みやすくなる理由を3つ紹介しました。 もちろん、姿勢以外にも「力みやすさ」の原因は沢山あります。 しかし、力みやすいのが肩から背中中心で、前屈が苦手(その割には上体反らしは普通に出来る)で、呼吸も浅いのでしたら、その原因は悪い姿勢である可能性は高いと言っていいでしょう。

 実際、私の治療室で姿勢矯正を終えた方の多くは「からだから力が抜けるようになった」と言われます。ですから、悪い姿勢であるだけでなく力みやすさもある方は、是非、姿勢矯正にチャレンジしてみるとよいでしょう。 まずは、こちらで紹介しているエクササイズに挑戦してみると良いと思います。


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