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Q13:正しい骨盤の位置と動かし方

 私はダンスを趣味としていますが、ダンスの先生にいつも「骨盤を真っすぐにしなさい」と注意されます。しかし、言われた通りにしようとしても、 うまく骨盤を動かせません。骨盤の上手な動かし方のようなものがあるのでしょうか。又、そもそもどのような骨盤の位置が正常なのでしょうか。

-お答え-

 現在、からだの問題として骨盤は大注目されています。特に「骨盤のゆがみ」は有名で、実際多くの書籍も出ています。しかし実を言うと、みなさんがよくイメージする骨盤が外に広がったり、左右の形が大きく異なるようなゆがみは通常起こりません。何故なら、骨盤は「前に傾く」事と「後ろに傾く」事の二通りの動きしか(ほぼ)出来ないからです。

 何故そう言えるのかは、こちらの骨盤のゆがみについてで詳しく解説していますから、ここでは「骨盤は前後にしか動かない」という前提で話しを進めていきます。まず具体的な骨盤の動きを図で見てみましょう。

骨盤の傾きによる姿勢変化

 上図は、骨盤の動きを模式的に示したものです。左図は後ろに傾いた状態、右図は前に傾いた状態です。これらの図から、骨盤が傾くと姿勢全体が大きく変化する事がわかります。具体的には、後ろに傾くと真っすぐな姿勢になり、前に傾くと反り返る姿勢になるのです。つまり、この質問者の先生の「骨盤を真っすぐにしなさい」というアドバイスは、「骨盤を後ろに傾けなさい」と言っているのだと推測できます。

 ここで注意して欲しいのは、前後どちらでも骨盤が傾き過ぎると、からだには負担になる事です。もちろん、ダンスなどの「からだの見栄え」を最優先する時は、見栄えを基準にすれば良いのですが、日常生活においては、からだに負担のない事が正しい姿勢の第一条件です。ですから、骨盤の正しい位置は、一番からだに負担の少ない位置という事になります。

 では、一番からだの負担の少ない骨盤の位置はどこでしょうか。骨盤が前に傾き過ぎると、からだは大きく反ってしまいますので負担の大きい事は想像できると思います。一方、後ろに傾けば背中は真っすぐになりますので、こちらが正しいと思われるかもしれません。しかし、あまり真っすぐだと、腰にある仙骨という骨に体重が直接乗ってしまう為、こちらも負担の強い状態になってしまうのです。このような事から、下図中央のように適度に前へ傾いた状態が骨盤の正しい位置となります。

骨盤の正しい位置

 さて、最後に骨盤の上手な動かし方についても簡単に言及しておきます。確かに骨盤の上手な動かし方はあるのですが、2つの理由でここでは解説しません。一つは、かなりの長文になってしまうという事、 もう一つは、骨盤を直接動かす事そのものが、私個人としてオススメでないからです。その理由は、骨盤を直接動そうとすると、からだ全体が力みやすい事にあります。

 正しい姿勢の条件の一つは「からだに負担がない」である事は先ほど解説しましたが、それは言い換えると「無駄な力がはいっていない」とも言えます。ですから、仮に骨盤を直接動かして見た目がよくなったとしても、そのせいでからだが緊張してしまえば意味ありません。ダンスなどにおいても、無駄な力が入ってしまうえば当然パフォーマンスを下げる事につながります。

 では、どうすればよいのかというと、上半身を動かす事で骨盤の位置をコントロールするのです。 実は、骨盤の傾きで姿勢全体が変化するのと同様、上半身の姿勢変化でも骨盤の傾きは変化します。具体的には、上半身が丸まると骨盤は前に傾き、上半身が真っすぐだと骨盤は後ろに傾くのです。つまり言い換えれば、猫背にならないようにすれば、骨盤は真っすぐ(後ろに傾く)な状態になると言えます。

 上半身を正す事で骨盤の位置を整える最大のメリットは、からだが力まないでリラックスした状態になる事です。ですから、この質問者の方のように骨盤を後ろに傾けたい(真っすぐにしたい)のでしたら、まず背筋を伸ばすようにして、それでも足りない分だけ骨盤を直接動かすのが最適な方法だと言えます。

 又、すでに背中が丸く姿勢の悪い方は、そのままでは背すじを伸ばせないわけですから、当然、骨盤の位置を正す事も出来ません。というより、「骨盤を立てなさい」と注意されたという時点で、悪い姿勢である可能性が高いのです。そのような場合、こちらで紹介している背筋を伸ばすエクササイズをするのが良いかと思います。このエクササイズは背筋を伸ばす動作練習にもなりますから、まさに一石二鳥です。(※骨盤を直接動かす方法については、別途紹介したいと思います。)


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