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Q11:噛み合わせ(顎関節症)と姿勢との関係

 最近、物を食べると顎が痛くなるので病院にいった所、顎関節症と診断されました。原因は噛み合わせの悪さにあるという事でしたので、現在は歯医者に通っていますが、 そこで姿勢の悪い事も原因だと指摘されました。そこで質問なんですが、姿勢と噛み合わせは関係しているのでしょうか。

-お答え-

 この質問者の方のように噛み合わせや顎の痛みなどで悩んでいる方は意外に多く、私の治療室でも相談を受ける事がよくあります。 悪い姿勢と噛み合わせは関係しているのか、という質問ですが、確かに悪い姿勢になると顎周りにトラブルが発生しやすくなる傾向はあります。何故そうなるのか簡単に解説しましょう。

 顎の働きは、頭から肩にかけての姿勢と深く関係しています。特に関係しているのは「口を開ける」動作です。 口を開ける時、顎関節は真下に開きます。この時働くのは、顎を真下に引き下げる筋肉(と重力)です。その筋肉は首の前側から顎に付着していて、頭と首が垂直の位置関係にある正しい姿勢である時に、効率よく働けるよう位置しています。

 しかし、悪い姿勢になると、肩は丸まり頭は前に突き出た状態になります。そうなると、頭と首は垂直ではなく、後ろ斜めの位置関係になってしいます(下図参照)。

あごを引き下げる筋肉の作用方向

図の矢印は顎を引き下げる筋肉の作用する方向を示す。肩が丸まると、斜め後ろに力が作用してしまう。

 このような位置関係で口を開けると、筋肉は顎を真下ではなく背中側にひっぱるよう作用してしまいます。その結果、口がうまく開かなくなってしまうのです。 これは自分で実際にやっているみと感覚的にわかります。まず普通の姿勢のまま口を開けてみて下さい。あなたが悪い姿勢でなければ、口は抵抗なく開くはずです。 次に、ハトの頭の動きを真似をする要領で、わざと頭を前に突き出してみましょう。そして、その状態でも口を開けてみて下さい。すると、口がうまく開かず、顎関節にストレスを感じるはずです。

このように、悪い姿勢になると口を開ける動作がうまく出来なくなります。その結果、顎関節症や噛み合わせがおかしくなってしまう事があるのです。

 悪い姿勢になると顎のトラブルがおきやすくなる原因はもう一つあります。それは「からだのゆがみ」です。 からだのゆがみとは、左右にからだのバランスが崩れている状態の事です。典型的な例を上げると、自分を鏡で見た時、頭が左右どちらか一方に傾いていたり、肩の高さが左右異なっているなどの状態です。いずれもみなさんからよく聞かれるお話です。

 からだがゆがむと、筋肉の働きも左右均一でなくなります。当然、顎を動かす筋肉も例外ではなく、片顎ばかりで物を噛むようになったりします。このような事が続けば、当然噛み合わせも悪くなるでしょう。

 このからだのゆがみは、姿勢の悪さに比例して大きくなる傾向があります。つまり、大元は悪い姿勢の問題である場合がほとんどなのです(※からだのゆがみと姿勢との関係については詳しくこちらで解説しています)。

 以上、悪い姿勢になると噛み合わせや顎関節のトラブルに見舞われやすくなる理由を解説しました。 ここまでを読むと、顎にトラブラルがあれば、何はともあれ姿勢矯正を先に行った方が良いのかもと思われるかもしれませんが、そういうわけでもありません。何故なら、噛み合わせが悪くなる原因は、常に悪い姿勢であるわけではないからです。

 むしろ悪い姿勢は間接的な原因である事の方が多く、直接的な原因は、多くの場合、歯並びの悪さなどです。又、逆に顎のトラブルから姿勢に悪影響を及ぼしているケースもあります。例えば、噛み合わせのの悪さが原因で肩周りの姿勢が崩れるなどのケースは決して珍しい事ではありません。つまり、顎のトラブルと悪い姿勢は、お互いに影響しあう関係にあるのです。

 このような相互的な関係のトラブルを解説する場合、可能であるならば同時に対処するのが理想的です。一方ずつ行うと、後回しにされた方が改善の足を引っぱったり、改善したと考えていた問題が後に再発して二度手間になるなどのケースがあるからです。ですから、噛み合わせの調整を歯科で通いつつ、姿勢矯正を平行して行うのが一番理想的であると言えます。どちらか一方を選ぶならば、姿勢は後からでも帳尻合わせがしやすいですから、まずは歯科矯正を優先するのが良いでしょう。


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