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Q9:ハイヒールと姿勢の関係

 ハイヒールはからだに良くないという話をよく聞きますが、本当なのでしょうか。ハイヒールをはくと背筋の伸びた感じがしますから、私自身はそう思えないのですが。

-お答え-

 ハイヒールには他の履物にはない特徴があります。それは、全身の姿勢に影響をおよぼすという点です。そうなる理由は、「カカトを高く持ち上げる」というハイヒール独特の構造にあります。

 カカトを持ち上げられた状態とは、きつい斜面の上に立っているのと同様の状態です。当然直立したままでは前に倒れてしまいますから、姿勢を変化させて体を安定させる必要があります。 ハイヒールによる姿勢変化の影響には、デメリットとメリットの双方があり、この事がハイヒールについて賛否両論のある理由だと私は考えています。 そこで、ここでは公平をきするために、デメリットとメリットの双方を解説する事としましょう。

 まずは、メリットの方から見ていきます。ハイヒールのメリットを一言で言うと、「からだがキレイに見えるようになる」という事でしょう。 ハイヒールを履いてからだが前傾すると、バランスを安定させる為に、自然にからだは後ろにのけぞるように動きます。

ハイヒールを履く事は斜面に立つのと同意

左)カカトが上がってからだが前傾に。
右)バランスをとる為に胸を張った状態になる

 上図は、ハイヒールを履く事で、姿勢全体がどのように変化するかを模式的に示した図です。右図の変化後の姿勢をみると、体全体がのけぞった事で、いわゆる「胸を張った姿勢」になった事がわかります。 この質問者の方のようにハイヒールを履くと背筋の伸びた感じがするのはこの事が理由です。胸を張った姿勢は見た目にメリハリのある姿勢ですから、プロポーションが良く見えるだけでなく、「洋装(洋服)」の見栄えも良くなります。つまり、ハイヒールには、服装とからだをキレイにみせるという、女性にとっては大きいメリットがあるのです。

 次は、デメリットの方を見ていきましょう。ハイヒールのデメリットを一言で言えば、「からだに悪い」という事でしょう。

 そうなる原因は、やはりハイヒールを履く事による姿勢の変化にあります。先にも解説した通り、ハイーヒルを履くと自然に胸を張った姿勢になります。胸を張った姿勢は見た目にはよいのですが、実はからだに強い負担のかかる姿勢でもあります。何故なら、胸を張った状態を維持する為には「力」が必要だからです。実際に胸を張ってみれば、明らかに背中に強い力が入る事が感覚的にわかるはずです。

 そもそも日常において姿勢は力を抜いていても自然に維持できるものでなければいけません。 ハイヒールを履く事で胸を張り、力んでいる状態が続けば、当然疲労とストレスはからだに蓄積していきます。 その結果、様々な症状の原因になってしまうのです(胸を張る姿勢の問題点についてはこちらで詳しく解説しています)。

 長時間ハイヒールを履いた後、腰痛や肩こり・頭痛になった経験のある方は多いと思いますが、それは、ハイヒールを履いた事により胸を張った状態になっていた事が原因です。

 さてここまでで、ハイヒールを履く事には、キレイになるというメリットと、からだに悪いというデメリットの双方があるという事がわかりました。実際の所、見た目も健康もそれぞれ重要である為、ハイーヒルを履く事の善悪を決めるのはなかなか困難です。

 私自身は、状況に合わせてその都度判断するというのが、柔軟で良い考え方だと思います。例えば、フォーマルな場に出る時はハイヒールを履き、日常ではできるだけ履かないなどと、その時の状況に合わせて判断すればよいのです。実際、ほとんどの方は、無意識にそのようにされているのではないかと思います。

 注意してほしいのは、からだの調子が悪い時、例えば腰痛や肩こり、頭痛などがひどい時は、できるだけハイーヒルをはかないようにする事です。すでに症状がある場合、より症状を悪化させ慢性化される原因になりかねません。ハイヒールはからだが元気な時に必要に合わせて適度に使用するよう心がけるのがよいかと思います。


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