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腹式呼吸と姿勢との関係

 腹式呼吸は健康に良いと本で読みました。そこで、自分でもやってみようとしたのですが、 お腹で呼吸しようとすると、同時に肩にも力が入ってしまい、逆に呼吸しずらく感じてしまいます。 姿勢が悪いとも普段から言われていますので、それも何か関係しているのでしょうか。

-お答え-

 腹式呼吸には、いろいろな方法と考え方があり、うまくできない原因が何なのかは、直接見てみない事には何ともいえません。 とは言え多くの場合、腹式呼吸と姿勢との間には深い関係があります。

 ちなみに腹式呼吸という言葉を誤解している方がたまにいらっしゃいます。腹式と言っても「お腹」はあくまで呼吸をコントールする手段でしかなく、呼吸は「肺」で行うものです。 当たり前のように聞こえるかもしれませんが、無意識にこの事を忘れて、お腹に空気が入っていると勘違いしている方がいらっしゃいますから、この点は注意して下さい。

 話を戻しましょう。つまり、腹式呼吸がうまくできないのは、お腹で呼吸(肺)をうまくコントロールできていない、という事です。 そして、そうなる原因の一つが、悪い姿勢にあります。

 悪い姿勢には共通の変形があります。それは、「全身が反り返る」という変形です。

からだの反り返り比較

 上図は、正しい姿勢と悪い姿勢の「からだ全体の反り返り」を比較したものです。 図右の悪い姿勢(図は胸突き出し姿勢)は、左の正しい姿勢と比べて、からだ全体の反り返りの強い事がわかると思います。これは、全ての悪い姿勢に見られる共通の特徴です。

 図の一番右の模式図に注目して下さい。からだ全体が反り返る事で、背中は上下に縮められて緊張(収縮)状態になり、 その一方、お腹は上下に伸ばされる事で筋力が弱まる事がわかります。この腹筋の弱まりが、お腹の圧力を下げてしまう原因になります。

からだが反り返ると腹圧も下がる

 上図をご覧下さい。お腹の圧力が弱まると、肺を動かす主な筋肉である横隔膜の働きも鈍り、 腹式呼吸がうまくいかないばかりか、通常の呼吸さえも弱くなってしまうのです。

 このような状態になれば、何かしら別の力で呼吸を補助しなくてはいけなくなります。そこで、肩の筋肉を用いるようになります。 例えば、呼吸の度に肩が上下に動いてしまうような方は、お腹の働きが弱まっている可能性が高いと言っていいでしょう。

 では、このような方が腹式呼吸を出来るようにするにはどうしたらよいのでしょうか。 まず第一に、からだを反らさないようにする事が重要です。しかし多くの方は、大きく呼吸をしようとすると逆にからだを反らしてしまう傾向があります。 これは、みなさんのよく知っているラジオ体操の影響かもしれません。 ラジオ体操における深呼吸では、両手を外に開いてからだを反らす姿勢をとります。実は、これは腹式呼吸には向かない姿勢です。

  これは実際にやっていただければすぐわかります。深呼吸の息を吸うポーズと吐くポーズでそれぞれ息を吸ってみて、 どちらがお腹が働いているか、感じ取ってみましょう。明らかに吐くポーズの方がお腹が働いてスムーズに息が吸える事がわかるはずです。

 つまり、腹式呼吸をする為には、からだを反らさずに、むしろ少し体を丸めるぐらいの方が良いのです。 座った状態でからだをほんの少し丸めて、肩の力を抜き両手をお腹に当て、ゆっくり呼吸してみましょう。腹式呼吸が楽にできる事がわかるはずです。 しかし、このような姿勢で呼吸をしていると、人によっては完全に猫背になってしまう方もいると思います。そのような人は、普段の姿勢が悪い証拠だと思ってください。

 もちろん、根本的に腹式呼吸が出来るようにする為には、反り返った姿勢を矯正する必要があります。 特に普段から息苦しさを感じていたり、呼吸に不自由がある方は、是非、姿勢矯正をして楽に呼吸が出来るようになりましょう。


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