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普通の写真から姿勢分析が出来るか検証する

 姿勢を分析する為には、自分の姿勢を撮影しないといけませんが、さて、どのような機器を用いて撮影するのが最適なのでしょうか。ちなみに私の治療室では、安価なWEB用カメラを用いて撮影しています。ですからみなさんの場合も、手元にある一般的な機器、スマホや携帯、又はデジカメなどを使っていただくのがよろしいかと思います。
 しかし、このような一般的な機器で撮影した写真には少なからず実物とのゆがみが生じます。ですから、例えば姿勢の研究など、正確な姿勢の計測を必要とする場合には特殊な機器やレントゲン写真を用いるのが通常です。では、一般的な機器で撮影された写真で、どれくらい正確に姿勢を分析する事ができるのでしょうか。写真からの姿勢計測方法を解説する前に、この疑問に対してお答えしておこう思います。

計測値の有効性を検証してみる

 まず、一般的な機器で撮影した写真で正確な計測ができるかどうかを検証してみましょう。

 上のグラフは、WEBカメラを用いて私の治療室で撮影した300人分の姿勢写真を計測し、その結果をグラフ化したものです。図中の"背中の丸み角"とは、背中の丸みの状態を角度として表した値です。グラフを見ると、なめらかな山の分布(正規分布)をしている事がわかります(標準偏差は7.73°)。一般的には、統計した値がなめらかな山の形をしていれば、統計の材料として用いても問題ないと言われています。この事から、一般的な機器で撮影した写真でも、統計に使える程度の計測は少なからず出来るという事がわかります。

専門家の計測値と比較してみる

 次に、専門的器具を使って計測した値と普通の写真から計測した値とを比較してみましょう。
 比較するのは、先のグラフで示した背中の丸み角の平均値です。WEBカメラを用いて私が計測した値の平均値は37.9°でした。対する専門家の値を調べてみます。私の調べた書籍や論文の範囲では、X線画像から計測した値で平均20°〜40°。身体の表面から計測する専門器具での値で平均40°でした※1。これら値と私の計測した値37.9°とを比較すると、その差はほとんどない事がわかります。さらに他の計測値も同様に比較してみましたが、やはり専門家との間にほとんど差はない事がわかりました※2

個人目的の姿勢分析ならば、一般的な写真で十分

 以上の事から、専門的な器具を用いずとも、一般的な機器で撮影した写真で十分に有効な姿勢の計測ができるという事が証明されたと思います。しかし最初に述べたように、一般的な写真には必ず多少のゆがみがありますから、専門的な道具をつかった写真と同一に扱うのは失礼かもしれませんので、「学術的には問題かもしれないが、個人の姿勢を分析する目的ならば、通常の機器で撮影された写真で十分である」と考ていただければよろしいかと思います。



補足メモ

  • ※1 専門的には背中の丸み角は胸椎後弯角(きょうついこうわんかく)といいます。
  • ※2 専門家の計測した値にもその書籍や論文によって、かなりばらつきがある事もわかりました。そう考えると、データの有効性を証明する為にはさらなる詳しい検証が必要だと思われますが、個人の姿勢を分析する為だけと限定すれば、通常の写真で十分だと私自身は考えています。
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